FIDESレター 2023年5月号
身近に起こる電気トラブル!漏電の危険と対策
普段、電気が流れる機器や配線などは、本来外に漏れないように絶縁物によって覆われていますが、何らかの原因によって電気が外に漏れてしまうことがあります。その原因にはどのようなものがあるのでしょうか。
トラッキング現象にご注意!
コンセントにプラグを長期間差し込んだままにしておくと、コンセントとプラグの間にホコリがたまり、たまったホコリに湿気を帯びると、通電している電気によって発火してしまいます。これを『トラッキング現象』といいます。コンセントとプラグをチェックして、こまめにホコリを拭き取りましょう。
死へのリスクが大きく伴う!漏電が及ぼす命の危険
人体への感電
感電は、流れる電気の量によって人体に損傷を与えることがあり、特に高電圧や大電流が人体に流れると死亡する可能性があります。電気が体内を流れると、筋肉や神経を刺激して動きが制御できなくなり、呼吸や心拍の停止など、重大な影響を与えることがあります。
漏電火災
漏電火災とは、電気回路から漏れた電流が、建物の配線や金属部品を通じて建物の構造物や家具などに流れ込み、発生する火災のことを指します。漏電火災は、建物や家具の燃えやすい部分から発生するため、火元の特定が難しく、火災の拡大が速いという特徴があります。
慌てず冷静に行動しましょう!漏電がもし発生したら…
漏電ブレーカーのレバーが落ちている場合、どこかの回路で漏電している可能性があります。電気製品の損傷、ブレーカー自体の故障、台風・豪雨時であれば雨漏りが原因で電気配線がショートしていることなどが原因として考えられます。また、漏電ブレーカーが落ちている際に、漏電検知表示ボタンが出ているかどうかを確認しましょう。漏電検知表示ボタンが飛び出している場合、回路内で漏電が発生している可能性が高いです。漏電ブレーカーを復旧させて、電気工事会社に連絡しましょう。
適切な設置で「まさか」を減らそう!漏電の被害を予防するには
漏電の被害を予防するためには、アース線の取付が有効です。アース線は、電気回路において発生する漏電や過電流を大地に逃がすことで、人や物の安全を確保する役割を持ちます。アース線が取り付けられていない場合、漏電や過電流が発生した際に電気が体の中を流れ、人体に危険をもたらすことがあります。特に、絶縁が不良な状態で電気機器に触れた場合や、雷が直撃した場合など、感電事故につながります。コンセントのアース線の先には、電線を接続した銅板・銅棒等を地中深く埋め込む接地極が必要になります。この工事には資格が必要ですので、電気工事会社に依頼しましょう。
漏電修理は電気工事業者に相談しましょう
漏電が発生した場合は、電気工事業者に相談しましょう。漏電修理には資格はもちろんのこと、専門的な知識や技術が必要であり、無資格者が自分で修理を試みることは危険を伴うので絶対におやめください。
フリートーク・コラム「運動不足?」
三年前の休日の夕方、家の近所を歩いていた際に、車が来たので道路を小走りで横断しました。右ふくらはぎに「何かが当たった?」と思いつつ右足を地面に着いた瞬間、激痛が走りました。右足を地面につける度に痛みが増していき、家で休んでも痛みが引くことがありませんでした。そこで何人かの友人に電話で相談してみたところ、「整形外科で詳しく見てもらった方がいいのでは?」と言われ、すぐに近所の整形外科に向かいました。
診療時間ギリギリで到着しましたが、手続きをすませた後、問診をしてすぐに先生が「ふくらはぎの肉離れですね」と言いました。当時、肉離れという言葉は聞いたことはありましたが、アスリートがなるものだと思っていたため、少し戸惑いました。筋肉が急に無理な動作をすることで、筋膜や筋繊維が損傷・断裂を起こしてしまう、これが肉離れ(正式名称:筋挫傷)である、ということでした。筋肉の一部分が裂けたり破れたりすることを筋断裂というのですが、範囲が部分的な場合は一般的に肉離れと呼ばれるそうです。日頃の運動不足による、筋力の低下や柔軟性の低下が要因でしょう、という説明でした。初めての肉離れという診断結果にがっかりしてしまいましたが、言われてみればここ数年、体重が増加しても運動はあまりしていないと思い、完治したら毎日運動をしようと計画しました。
その後、肉離れが完治し、計画通りウォーキングを始めました。最初は短い距離を歩いていたので、疲れもあまり感じませんでしたが、徐々に距離を伸ばしていくと、筋肉痛や疲れが出るようになりました。しかし、疲れが出ることで体力や筋力がついていくのを感じることができ、それがモチベーションになって続けることができました。定期的に運動をすることで、体力や筋力がつくだけでなく、ストレス解消や精神的な安定にもつながるということが分かりました。さらに、健康的な体と心を維持することが、仕事や日常生活にも良い影響を与えると感じました。
日頃から使用している物はいつ故障するか分かりません。それは体もお客様の設備も同じです。メンテナンスを怠ると、故障や事故が起こるリスクが高まります。設備に不具合が発生した場合、補修に多額の費用がかかることがあります。また、お客様に迷惑や損害が発生する可能性もあります。設備のメンテナンスを適切に実施することが、設備を長く安全に利用できる重要なポイントなのです。
今回、自分の体験を通して、運動不足による体への影響や、日常のメンテナンスの重要性について学びました。また、自分の体だけでなく、周りの物や設備などにもメンテナンスが必要であると感じました。今後は、自分自身も適度な運動を継続して、健康的な生活を送っていきたいと思います。
今月の担当は…
大網サテライト チームリーダー
花﨑 茂雄
それってドーシテ?「ペットボトルのドーシテ? 」
代表取締役社長 細矢 充
ことに処して万全を尽くす
~事業継続計画(BCP)で安全安心をご提供する~
「今後、30年以内にマグニチュード8~9程度の南海トラフ大地震が70~80%の確率で発生する」と報道されており、さらに最近の異常気象は想定外の災害をもたらしています。道路や送電線路、水道やガス管路などの重要なインフラを寸断し、生活環境や社会活動、経済にも大きな打撃を与え、人々の財産や生命までもが脅かされています。
所属する千葉県電業協会や千葉電設協会は、千葉県・千葉市と災害協定を結び、県民の安全を守っています。各公共施設にとっても非常に重要な取り組みであり、携わる我々の使命でもあると感じています。先の『2011年東日本大震災』や『令和元年房総半島台風』において実証されたように、被災したインフラの復旧には相当の時間を要します。
わが社では、お客様の施設や設備に不測の事態が発生した際は、「緊急時24時間365日体制」をお約束しております。それはわが社の使命であり、存在価値でもあると認識しています。当然ながら、天災のような不測の事態にはわが社も同様な影響を受けるので、その使命を全うするためには“自分の身を自分で守る”必要があります。それには、いかなる状況においても、わが社の施設を守り、設備が機能する体制を整え、通常業務の50%の運営体制を確保することが最低限の条件だと考えています。
先日、当社の事業継続計画(BCP)は、千葉市から承認され、後は今期内にその計画を実施するのみです。万が一に備えて、当社のインフラを確保するためには発電設備、蓄電設備や電話通信設備、生活用水や備蓄食料などの整備が必要となります。
また、デジタル化が進む中でのデータの保全が業務の命綱となるため、社内のサーバーに限らず、クラウドサービスも活用してデータの保存と保全、アクセス性の向上を確保します。さらに、本社機能が停止するリスクに対処するために、代替対応拠点の検討も急務となります。現状、千葉県大網白里市、東京都江東区、茨城県つくば市にサテライトオフィスを設置していますので、全ての拠点が相互に連携支援できる環境を整備します。
しかし、どんなにハード面を整備しても、最終的にはお客様の施設を守る社員や協力業者の存在が不可欠です。一番の課題は、より良いサービスを提供するために、当社は専属の担当者を決めていますが、お客様との関係が緊密になるほど業務が属人化してしまうことです。いかなる場合でもお客様からの要求に“いつでも、どこでも、だれでも”対応できるよう、DXを推進して工事履歴や施設情報の共有化を図り、標準化を進めます。そして、協力会社との連携を強化し、万全な供給体制で対応できるように整備します。
今回、社内のBCPの全面的な改善、見直しにより、経営資源『人、モノ、金、情報』が連携してこそ、企業が機能することを再確認しました。そして、わが社の創業者が我々に残した行動指針『ことに処して、万全を尽くす』は、正しくBCPそのものだったのです。来期は、わが社のBCPの成功事例と実績を活かしてお客様施設のBCPを確立させる取り組みを“新しいお客様第一主義”とし、さらなる“安全で安心なサービス”のご提供をお約束します。どうか、ご期待ください。