FIDESレター 2019年7月号
増加傾向要注意!熱中症
初夏や梅雨明けなど、体が暑さに慣れていない中で気温が急上昇するときは、熱中症に注意しましょう。本格的に暑くなる前に、対策をしておくことが大切です。
昨年は熱中症による救急搬送・死亡数が大幅に増加
熱中症とは気温の高い環境で生じる健康障害の総称です。体内の水分や塩分などのバランスが崩れ、体温の調節機能が働かなくなり、体温上昇、めまい、倦怠感、けいれんや意識障害などの症状が起こります。昨年の夏は全国的に酷暑でしたが、総務省の『熱中症による救急搬送状況』では、昨年6月〜9月までに熱中症で救急搬送された人は 9 万 2710 人で、そのうち死亡者数は159人でした。過去7年間を比較すると、昨年は熱中症の搬送者数・初診時の死亡数ともに大幅に増加していることがわかります。(右グラフ参照)本格的な夏本番を前に、熱中症の基礎知識や対処方法などを今一度確認しておきましょう。
熱中症の分類と対処方法
内訳でみる熱中症の実態
熱中症による救急搬送者の内訳をみると、年齢別においては、高齢者の割合がほぼ半数を占めています。昼も夜も暑い日が続くなか、数日かけて徐々に食欲や体力を失い、持病の悪化や感染症の併発などで、死に至る例が目立っています。
発生場所別にみると室内での発症が多く、およそ4割が住居内になっています。熱中症は屋外で発生するものと思われがちですが、トイレで意識がなくなって搬送されたり、朝、起きたら意識が朦朧としていたなどのケースも多く報告されています。高齢者は長時間を室内で1人で過ごすことが多く、発見が遅れがちになってしまいます。
また、40~50代の成人男性に多いのが労働現場での熱中症です。建設業などの業種で多く発生しており、作業の初日や2日目といった現場の暑さに慣れていない時期の発症が多いのが特徴です。
日常生活で気を付けること
フリートーク・コラム「働き方で感じる事」
Fides Freetalk Formation
大網サテライトの林です。今回は、『働き方』について考えてみました。
今から数十年前、新人であった私は、遅くまで仕事をしている事が当たり前でした。日が暮れ、とっぷり暗闇に包まれた会社の中で、煌々とした照明の下、悪戦苦闘しながら仕事をしていました。仕事をしながら、『自分は一生懸命仕事をしているんだぞ』…という自己満足と共に、その姿を周りに見せることで仕事を頑張っているというアピールをしていました。当時はそれが自分の存在を示す唯一の手段と思っていたのでしょうか、今にして思えば、これは間違った認識でした。
最近テレビで放送されていた、『定時退社』をテーマにしたドラマをご覧になりましたか?昨今では定時で帰ることがドラマになるほど、働き方改革が浸透し、深刻な問題になっています。ちなみに私は、見逃さないように録画をして、必ず見ていました。このドラマを見て、お客様の『満足』と、一緒に働く仲間と感動を得ることが、今後の働き方において大きなテーマになるのではないかと感じました。そして、自らが仕事を楽しみ、そして社会へ貢献する『エンジョイ・ワーキング』を今後とも実践していきたいと考えております。
大網サテライトは製造業のお客様が多く、創業以来ご愛顧いただいているお客様が多くいらっしゃいます。お客様の業務や操業に支障をきたさないようにすることが、我々に与えられた使命です。お客様に、いつでも、いつまでも安心・快適な設備をご提供するために、施設の隅々まで掌握し、迅速で痒いところに手の届く丁寧なサービスを目指しています。ある時は営業マンとして、新技術や新商品などお客様がお得になるようなご提案を、そしてまたある時は技術者として、使い勝手の良い商品をご提供すると共に、24時間365日お客様の大切な施設をお守りする役割を担っております。今後も安全を最優先に、お客様の施設や設備の維持活動を通して、協力会社様と、そして一緒に働く仲間と共に、お客様のご要望に答えられる技術を身につけ、経験から培ったノウハウを活かし、先輩から引き継いだ大切なお客様に対して、これからも『満足』をご提供させて頂く所存です。引き続き、ご愛顧いただきますようお願い申し上げます。
今月の担当は…
大網サテライトマネージャー 林 浩
それってドーシテ?「シャリのドーシテ?」
代表取締役社長 細矢 充
「2019年海外研修旅行ーチャーミングなイタリアに学ぶー」
わが社では、アメリカを皮切りにオランダ、イギリス、フランス、前回のドイツと、欧米諸国の働き方を学ぶために研修旅行を重ねてきた。今回は、働き方だけではなく、『人生の楽しみ方を学ぶ』という新たな目的を持ってイタリアを訪れた。
これまでの研修旅行では、その度に言葉の壁が立ちはだかり、現地での会話がなかなか難しかった。今回もレストランではメニューを指差しで注文することになろうかと思いきや、強力な助っ人を見つけた。『ポケトーク』という翻訳機である。完璧な翻訳はムリであるが、日常会話では十分役に立った。宿泊先のホテルでは、カードキーを入れても作動せず、部屋に入ることができないというハプニングがあったが、その時も翻訳機を通して抗議することができたのだ。会話が成立すると、旅はより楽しくなる。何より、現地の人と直接話すことによって、異文化体験が深まり、非常に有意義である。ポケトークは旅のベストパートナーとなった。
さて、今回の研修旅行では、どんな成果を得ることが出来たのだろうか?
現地では、旅行会社のイタリア人スタッフ数名とわが社の社員が一緒に食事をしながら、イタリアの働き方や人生の楽しみ方について、意見交換する機会を設けた。彼らは30日の有給休暇を毎年使い切るという。2週間から4週間程度のバカンスを取るのだが、一昔前は、バカンスの取得時期が8月に集中し、ローマは空っぽになったそうだ。最近ではバカンスの取り方も企業ごと、個人ごとで多様化し、分散させている。バカンス以外の時期は“書き入れ時”として残業も厭わず、楽しいバカンスのために精一杯働くのだ。日曜日はデパートや商店が殆ど閉まってしまうドイツと違い、ローマでは日曜日でも多くのショップやスーパーが営業しており、不自由なく過ごすことができて有難かった。
滞在中にはイタリアの国民性と思われる部分も多く体感した。交通マナーが決して良いとは言えず、渋滞時にはわれ先にとばかり、隙間を見つけては割り込んでくる。レストランや買い物の時も、店員から「一分待って」と言われたが、それが10分になり、挙句の果てには、外で待たされたまま忘れ去られることもあった。店員同士にお喋りに花を咲かせて、客の対応がおろそかになることがあり、日本では私語をしながらの接客はあり得ず、サービスに対する考え方が全く違うことを目の当たりにした。
たった4日間の滞在では多くを語れないが、イタリア人は感情をストレートに表わし、子供のような天真爛漫さ、ラテン民族らしく、乗りも良く、明るくて親しみやすく、チャーミングである。イタリアは、世界遺産や観光資源が豊富で、言わずと知れた観光大国であるが、外国人観光客を惹きつけるイタリアの魅力の一つに、豊かな人生の過ごし方やそのチャーミングな国民性も一役買っていると思われる。
今までは『アリとキリギリス』の物語に登場する優雅なキリギリスとイタリア人が重なって映っていたが、訪問して実際に話を聞いてみると、アリとキリギリスのそれぞれの“良いとこ取り”したような生き方をしている。働くときは懸命に働くが、仕事だけの人生ではなく、家族や友人と過ごす時間や自分の趣味に当てる時間を、仕事以上に大切にしている。人生を楽しむ天才であり、日本人にはない極意を持っているのではないか。日本人の働き方や労働環境を改善するには、まずは自分の人生において大切なものを見つけ、仕事とプライベートのメリハリをつけることから始めるべきかもしれない。わが社の目指す”Enjoy Working”とイタリア人の”Enjoy Life”は表裏一体の関係であることは間違いない。今回の研修旅行の経験は、仕事をする上で、更にこの先の人生においても、社員それぞれの貴重な財産になるはずであり、いつか皆様のお役に立ち、わが社の成長にも繋がると信じている。
8月号には、参加者のレポートを掲載する予定です。どうぞご期待ください。