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FIDESレター

最新版!住宅充放電設備事情-FIDESレター【2023年2月号】

FIDESレター 2023年2月号

最新版!住宅充放電設備事情

概要

最近の住宅では、地球温暖化等にはじまる環境破壊やエンジン車のエネルギー源である石油消費の増加による石油枯渇問題に伴い、電気自動車の需要や普及率が高まるとともに、防災対策として太陽光発電設備、蓄電池、また電気自動車を非常用の蓄電池として利用するためのシステムが注目されています。

太陽光発電

太陽光発電は、再生可能エネルギーである太 陽エネルギーの利用方法の1つで、太陽電池を用いて太陽光を直接的に電力へ変換する発電方式です。
天候や地形により発電力量が変化する一方、建築物の屋根や壁面に設置できるため、一般住宅でも広く利用されています。

蓄電池

住宅における蓄電池の役割は停電時 の非常電源、余剰電力の充電の2つに分けられます。
蓄電池内の電力は徐々に減少するため日々の充電が必要となりますが、停電時以外にも、昼夜の電力料金差を利用して料金の安い夜間に充電し、その電力を日中に使用することも可能です。

電気自動車

電気モーターで走行する自動車です。化石燃料を使用しないため、温室効果ガス等の排出はありません。
EVに搭載されているバッテリーは家庭用蓄電池よりも大容量のものが多く、利用できれば大きな動力源となりますが、EVだけでは蓄電池として利用することができません。

V2H

Vehicle to Home(車から家へ)の略称で、EVやPHV等 の 電 気自 動 車 に搭載されている高容量バッテリーに蓄えられた電気を家庭で有効活用するために必要なシステムや考え方のことを指します。

注目の経緯

1.FIT(固定買取制度)の終了

FIT(固定買取制度)とは、経済産業省・資源エネルギー庁が定めた制度で、太陽光、風力、水力等の再生可能エネルギーを用いて発電された電気について、国が定めた固定価格での買取を電力会社へ義務付けるものです。この制度は2009年11月からスタートし、2019年11月で買取期間の10年を迎えました。これを受け固定価格での買取を終了する事業者が増え、売電単価は著しく減少しました。
売電価格の減少により余剰電力の使い方を改めて見直す中で、家庭内で消費したいとの意識が増えました。

2.自然災害による防災意識の強化

近年、日本は毎年のように地震や台風、大雪といった自然災害に見舞われています。それらの影響でインフラが停止することも少なくありません。2011年3月に発生した東日本大震災では、地震と津波の影響で複数の発電所が停止し、地域により最大で1週間ほどの停電が続きました。その後も、設備被害や原発事故に伴う電力供給低下による大規模停電の恐れから、計画停電が実施されました。
度重なる自然災害による被害から、もしものときの備えとしての設備需要が高まっています。

新製品紹介

地球環境の保全のための脱炭素化、電気自動車の普及の加速、電気代高騰などを受け、太陽光でつくった電気を売電するのではなく家庭内で利用する自家消費のニーズが高まっています。
そこで、2023年2月よりパナソニック㈱が受注を開始する新しいV2H蓄電システム『eneplat(エネプラット)』をご紹介いたします。

業界初!電気自動車と蓄電池の同時充放電

『eneplat』は、電気自動車と蓄電池の同時充 放電を業界で初めて実現。より多くの太陽光発電を家庭内で有効活用でき、太陽光発電の売電量・系統からの購入電力量を減らし、クリーンエネルギーを利用した電気の自給自足を目指します。

日射量予測との連動で蓄電池の消費効率を向上!

蓄電システムは停電に備える蓄電容量を確保するため、あらかじめ平常時は放電下限値を設定。AIソーラーチャージPlusは、日々の使用電力量と日射量予報を基に、停電に備える蓄電容量をコントロール。翌日余剰電力が多いと予測した場合、翌日の太陽光発電を加味して停電時に必要な電力を確保、残りの電力は蓄電池から家庭内へ放電。停電への備えを考慮しながら自家消費を向上します。

気象警報連動!停電に備えた自動充電指示

大雨や暴風などの警報が出ると、気象警報と連動しAiSEG2から電気自動車、蓄電池へ自動充電指示。万が一の停電時に備えて電気を蓄えます。停電発 生時には、AiSEG2がエコキュートの自動湧き上げを停止。夜間の就寝時など気付かないうちに、湧きあげてeneplatの電力を消費することを防ぎます。

AiSEG2って?
エネルギーの見える化及び、家電、電気設備を最適に制御するための住宅用システム(HEMS)の中核機器で、様々な機 器と連 動したり、スマートフォンアプリとの連携で家庭の様々な機器を制御することができます。

フリートーク・コラム「デジタル社会の過去と未来」

Fides Freetalk Formation

AIやIoTといった技術がますます発展していく昨今、デジタル社会の波に遅れまいと奮闘している人は少なくないのではないでしょうか。かく言う私もその一人です。現在日本のスマートフォン所有率は二〇二二年に九四%になり、誰もがインターネットを使用できる状態となっています。

今ではスマートフォンやタブレットは生活必需品です。でもこれらの技術は古くから存在していたわけではありません。私たちが当たり前に利用しているデジタル技術の多くは、ここ二十年ほどの間に急速に普及し、暮らしに影響を及ぼしたと言えます。思い返してみれば二〇〇〇年の流行語大賞の年間大賞に選出された『IT革命』という言葉はデジタル社会到来の火付け役になったと思います。それ以降、ネットワークの高速化や大容量化、サブスクリプションといった定額制通信サービスの提供開始など、さまざまなツールやデバイスのデジタル化・モバイル化が実現してきました。

二〇〇〇年代から大きく姿を変えてきたツールで私が印象に残っているのがテレビと音楽です。テレビは二〇〇六年に携帯電話やカーナビなど通信機器で地上デジタル放送を受信できる「ワンセグ」放送がスタートし、街中や移動中でも視聴が可能になりました。携帯電話(ガラケー)でテレビが見られた時の感動はつい最近のように感じます。そして音楽CDは一九九〇年から二〇〇〇年代初頭まで音楽市場において、音楽ソフト全体の九五%を占めていたと言われていますが、二〇〇〇年代中頃から音楽データのダウンロードによる販売がシェアをどんどんと占めていき、二〇一八年代にはピーク時の約半分以下までになりました。私は小・中学生時代CDをカセットテープに録音し、お気に入りはテープが擦り切れるまで聞き、外に出かけるときはウォークマンを持ち歩き、高校に入るとMD(ミニディスク)が主流で、卒業頃にiPodに移り変わるなど、時代の変化と共にモバイルツールも変化していたことが分かりました。

このようにデジタル化の変遷を振り返ると、わずか二十年の間に携帯電話には音楽や動画サービス、カメラ機能全てが搭載され、私たちの生活環境は様変わりしたといっても過言ではないと言えます。日常生活だけではなく私たちが働くビジネス現場でもデジタル化やモバイル化は益々進んでいます。我が社でも携帯電話やタブレットが一人一台支給され、対面で行っていた会議や打ち合わせはオンラインへ、紙の書類はデジタルデータへ移りつつあります。今後は契約や稟議の場面で必要な印鑑や直筆の署名が、電子署名や電子印鑑が一般的に定着するでしょう。

新たな技術は常に生まれていると思います。そしてこれからも急速なスピードで社会に普及していき、現在は目新しく映る技術やツールも数年後には生活やビジネスに欠かせないスタンダードなものになっている可能性も十分に考えられます。モノが進化していく過程の中で、私自身も進化していくことが求められていると思います。フィデスでもデジタル革新を目標に掲げています。まずは各人がそれぞれの業務の洗い出しと熟知を進め、そこからデジタル化へ試行錯誤を重ねています。すぐに結果は出ないかもしれませんが、常に前へ前へと前進を心がけています。その気概がこのデジタル化に取り残されない、むしろこの波に乗れる手段だと感じています。

最後になりますが、デジタル化が進む上でLANやWifiなど通信環境の整備も急務といえます。通信設備の工事につきましてもぜひ我が社へご相談ください。今後ともよろしくお願いします。

今月の担当は…

営業チーム マネージャー 筒井 知明

それってドーシテ?「フットスローのドーシテ?」

代表取締役社長 細矢 充

100年企業を目指し、フィデスの未来を描く

おかげ様で創業77周年を迎え、我が社も百年企業に近づいて参りました。調査機関のデータによると企業の存続率は30年で2%、50年で0.7%、100年後には0.03%と言われています。ましてや技術革新や自然環境、社会情勢が激しく変化する中で、企業を百年存続させることは並大抵のことではありません。

振り返れば、77年間は決して順風満帆ではありませんでした。私が経験してきた限りでもバブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災、更に近年では、房総半島は大型台風に直撃され、コロナウイルスのパンデミックに慄き、ロシアのウクライナ侵攻によるサプライチェーンの寸断、資材不足や物価上昇などなど、息つく暇なく目の回る様な日々だったと思います。その度ごと、景気の浮沈みに翻弄されてきました。それでも創業の精神を忘れずに経営改革を進め、全社一丸となって目の前の難局を乗り越えて参りました。

しかしながら、現今の情報通信の発展により、様々技術の進化は凄まじく、これからは更に加速するでしょう。このような社会情勢の大きな変化には逆らえず、未来を見極める先見力が企業の盛衰を左右すると思われます。もし10年、20年先の未来が見えるなら、的確な経営戦略を立てて計画的に人材を採用して育成が出来る、更に積極的な設備投資もできます。

幸いにして周囲を見回すと、未来を見極めるために必要な情報は幾らでもあり、政府の施策、気候や統計のデータなど様々な角度から作られた“未来年表”が、インターネット上だけでも多く存在します。一例として、次のように書かれていました。

2030年
全国で100箇所の脱炭素先行地を
創出、モデル化する。
2050年
カーボンニュートラルを達成する。

※カーボンニュートラルとは…
温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させ、実質ゼロ=ニュートラルにすること。

これらの未来年表により、社会が目指す目標(=未来)を広く認識することが出来ます。

その他にも、少子高齢化や異常気象などSDGsの課題目標のゴールや宇宙科学や医療技術などの努力目標も明確に記されています。これらの基本的な情報に、今まで培った技術や知見を最新の技術で融合させ、「いつまでに、誰が、何を、どのように、取り組むか」を「逆算」すれば、未来を創り出すことが出来る筈です。

我々地球人は、地球から多くの恩恵を受けて参りました。ですから、カーボン『ゼロ』の未来、2050年に向けて、全力で貢献することは当然のことでしょう。又、脱炭素社会への取り組みは、エネルギーインフラ企業のわが社のMISSIONであり、地球環境保護に務めることは責務でさえあります。

そのような時代背景を踏まえ、創業百年を迎える2046年に向けて、フィデスの『未来への年表』を全社員で描き、自分たちの手でフィデスの未来を創り出したい、と切に願います。

わが社は、どのような大きな変化があろうとも、全社員でお客様の施設を未来永劫にお守りすることをお約束します。それこそがわが社の、最重要なMISSIONなのです。

hosoya
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