FIDESレター 2017年11月号
再生可能エネルギーのナゾ!
日本のエネルギー自給率
現在私たちの生活を支えているエネルギーは、石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料が中心で、エネルギーの94%は海外からの輸入に頼っています。
日本は世界第5位のエネルギー消費国でありながら、原子力を含まないエネルギー自給率は6%程になります。これは先進国の中でも極めて低く、エネルギー資源のほとんどを海外からの輸入に頼っている状況です。今、日本ではこのエネルギー自給率の向上が課題となっており、この問題を解決する策の一つとして『再生可能エネルギー』が挙げられます。
再生可能エネルギーとは?
再生可能エネルギー(Renewable Energy)とは、石油や石炭、天然ガスといった有限な資源である化石燃料とは違い、太陽光や風力、地熱といった地球資源の一部など、自然界に常に存在する、枯渇しないエネルギーのことです。
再生可能エネルギーは、資源の制約が少ない国産エネルギーであり、石油や石炭などの化石燃料の使用を抑えることができます。エネルギー資源の乏しい日本にとってエネルギー自給率の向上に貢献できる貴重なエネルギーといえます。
再生可能エネルギーのメリット
日本のエネルギー自給率をUP
日本の自然の力(太陽・風・水・地熱・森林)を効率的に電気へ変換することによって、エネルギー自給率の向上を図ります。
日本の技術を活かし新たな産業を創出
新しい発電技術を開発することで、国際的な競争力を高め、また、発電施設を建設することで、産業を広げていきます。
CO2排出が少なく地球にやさしい
化石燃料を使う場合と比べると、環境への影響を最小限に抑えることができ、地球全体の環境問題の解決に繋がります。
対象となるエネルギー
再生可能エネルギーは、法律※で『エネルギー源として永続的に利用することができると認められるもの』として、太陽光、風力、水力、地熱、太陽熱、大気中の熱その他の自然界に存する熱、バイオマスが規定されています。
※エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律
太陽光発電
太陽の光エネルギーを太陽電池にて直接電気に変換するシステム。家庭用から大規模発電用まで、様々な形態で導入されています。
風力発電
風の力で風車を回し、回転運動によって電気を発生させています。公共施設に設置するような小型のものから、ウインドファームのような大型のものまで様々です。
水力発電
ダムなどの落差を活用して水を落下させたエネルギーを電気に変換します。農業用の水路や小さな河川でも発電できる中小規模のタイブが注目されています。
地熱発電
地下に蓄えられた地熱エネルギーを蒸気や熱水などで取り出して、タービンを回転させて発電します。日本は火山国なので、とても豊富な資源があります。
バイオマス発電
動植物などの生物資源(バイオマス)をエネルギー元にして発電します。農作物の残分や食品廃棄物などの様々な資源をエネルギーに変換することができます。
固定価格買取制度のしくみ
再生可能エネルギーの固定価格買取制度は、再生可能エネルギー源(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス)を用いて発電された電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が義務づけるもので、2012年7月1日にスタートしました。
電気事業者が調達した再生可能エネルギー電気は、送電網を通じて私たちが普段使う電気として供給されます。このため、電気事業者が再生可能エネルギー電気の買取りに要した費用は、電気料金の一部として、使用電力に比例した『賦課金』という形で電気の使用者が負担をすることとしています。この制度により、コストの高い再生可能エネルギーの導入を支え、発電設備の高い建設コストなども回収の見通しが立ちやすくなり、より普及が進みます。
再エネ賦課金とは?
固定価格買取制度で買い取られる、再生可能エネルギーの電気買取に使われる費用は、電気の使用者から集められる『再エネ賦課金』によってまかなわれています。再エネ賦課金は、毎月の電気料金と合わせて支払われています。
フリートーク・コラム「立場が人を育てる!〜環境整備委員長で学んだこと〜」
入り口には満開の桜!そして、その桜を囲む色とりどりの花々!明るい雰囲気の会社だと、直感的に感じたのが入社を志望した動機でした。平成21年4月、私はこれから始まる社会人生活に胸を躍らせながら、始業の時を待っていました。
チャイムが鳴り、さぁ、始まるぞ!と、緊張感がピークに達したとき、先輩方が最初に始めたのは掃除でした。ん!?掃除っ!?と思いながらも、まるで学校生活に戻ったかのように、毎日朝夕の掃除に取り組みました。トイレ清掃は社長の担当であり、素手でトイレの便器を磨き込んでいることには驚きました。おかげで、フィデスのトイレはいつでもピカピカで清潔に保たれています。私たちは、環境整備の一環として掃除に取り組み、『気付く力』を養っています。しかし、新入社員だった私にそのようなことが理解できるはずもなく、当時は事務所を綺麗にするだけの『おそうじ』だと思っていました。ある時が訪れるまでは…。
入社6年目を迎えた頃、私は環境整備委員長に任命されました。私たちの会社では、環境整備を推進する為に環境整備委員長なる役割があり、不定期で委員長が変わります。まさか、私にこの役が回ってくるなど思ってもいませんでした。正直、無茶振りだと思いながらも、任命されたら責任感が芽生え、奮い立つから人は不思議です。
しかし!!この環境整備委員長という役割、とにかく大変です。毎日、事務所内外で乱れている箇所はないか?修繕が必要な箇所はないか?と、キョロキョロと目を配ります。また、環境整備はお掃除だけではありません。挨拶をしましょう!ハキハキと話しましょう!身だしなみを整えましょう!車を綺麗にしましょう!安全運転をしましょう!報連相をきちんとしましょう!など、色々なことを全社に呼びかけます。『思考に気を付けなさい。いつか運命になるから』と、ある偉人は言います。毎日真剣に考えるから姿勢や行動が変わる。また、人に言うから自分も気を付ける。私は、環境整備委員長という立場から様々なことを学びました。
環境整備の真髄は、入社8年目を迎えた今でもはっきりとは分かりません。しかし、これだけは分かります。上手にできなくてもいい。失敗してもいい。自主的に環境整備に取り組まなければ一切の意味がない。それは、環境整備のみならず、すべてのことに共通していることなのかもしれません。今の時代、一生懸命なんて格好悪いでしょうか?そんなことはありません。一生懸命やらなければ、ほんの小さなことも見えてこない。環境整備委員長という経験が私に教えてくれました。
来年の4月になれば、フィデスの桜は満開に咲き誇ります。新たな若い力が、その桜を見て希望を抱けるように、今日も私たちはお掃除に取り組みます。フィデス(ラテン語で信頼)という社名に恥じぬよう、すべては、お客様と私たちに関わるすべての方々から『信頼される会社』になるために!
今月の担当は…
総務マネージャー
廣山 和仁
それってドーシテ?「珪藻土のドーシテ?」
代表取締役社長 細矢 充
金沢の盛況の影に、パブリシティあり
日本電設工業協会の会員大会が金沢市で開催された。開会式で石川県知事より『歓迎の挨拶』を頂いた。
「本日は夜の金沢を楽しんでください。明日は思い切り観光しておなかを空かし、美味しい海の幸や山の幸を満喫してください。そして、忘れてはいけない奥様のお土産には、金箔をあしらった民芸品をお求めください。気にいって頂けたなら、もう一泊して能登や加まで足をお運びください。石川県を必ず堪能できるはずです。」全国津々浦々から集結した当会員に、観光、物産品、産業、文化を余すことなく短時間で伝え、見事なTOP営業であった。
その後、『日本のホテル・旅館100選』で36年連続総合NO.1に選ばれた有名宿、『加賀屋』の相談役を招き、金沢の現状と今後の展望についての講演があった。石川県とJR東日本はタッグを組み、北陸新幹線開業前から、PR活動に力を注いいた。「おかげさまでJRの乗客数を開業前の3倍に、名物の『きんつば』の売上げは7倍に、地酒は8倍の売上げになりました。」と話していた。
テニスの錦織選手が『のどくろ』が好きといえば『のどくろ』を求め日本海へ、NHK朝の連ドラ『まれ』で能登が舞台に取り上げられると、さらに拍車が掛かかり、古き良き文化の町、小京都のような風情のある町並みにスポットがあたった。相談役はマスコミの力に驚き、感謝していた。まさに食べ歩き番組や旅番組、ドラマのロケ地に取り上げられると、宣伝効果てきめんの “パブリシティ”だ!さらに、外国人観光客のインバウンドブームの波にうまく乗ったようだ。2016年には、フランスは年間8000万人、アメリカ、イタリアに続き、日本には2400万人の外国人が訪問している。オリンピックが開催される2020年には4000万人が訪れると推測されている。おもてなしを求め、多くの海外からインバウンド効果が期待できるというのだ。
そういえば、小松空港へ向かう羽田発の飛行機は平日のど真ん中、水曜日の夕方と言うのに満席状態だった。機内には外国人が多く、特に中国からの訪問者が目立っていた。羽田空港で国際線から乗り換え、外国人観光客が金沢になだれ込んでいるのだ。まさにインフラにより地方都市が活性する成功事例であると思う。これを一過性のブームで終わらせず、繰り返し訪れてくれるように、精一杯の“おもてなし”とアイデアで、九割近い方がリピートしているという。
その一方で、老舗の温泉旅館でも、仲居さんがいない、女将の顔が見ない宿もある。背景には、“上げ膳、据え膳”などの過剰なサービスを求めない世代や、おもてなしは求めつつもリーズナブルな価格帯を望む、全く都合の良い旅行者も増えているらしい。顧客のニーズに応えつつ、人材不足やコスト削減を理由にバイキング形式の食事に替え、配膳作業は主婦のパートやアルバイトの若い男性で賄っている。『おもてなし』と『人手不足・コスト競争』の板ばさみになっているのだろうが、私個人的には味気ないものを感じる。
そう、我々の業界も、これから真価が問われているのだ。この会員大会にて、『夢と生きがいのある電設業界を目指そう!』とのスローガンのもと、『担い手の確保と生産性向上』『適正価格での受注』『分離発注』『電力新時代への対応』『国際貢献』と5つの重点課題が発表された。我々の業界は、確かにオリンピック景気でフォローの風が吹いている。しかし、ポストオリンピックとなる2020年以降は先行き不透明な経済状況、少子高齢化から技術者不足、働き方改革等々と課題が山積されたままである。どのような商売でもお客様のご満足無くして企業の存続はありえないのだ。お客様のニーズに応えて変化していくことも必要であるが、変えてはいけない重要なこともある、まさしく不易流行で慎重な舵取りを迫られていることを痛感した会員大会となった。
それでは、石川県知事に見習ってTOP営業をさせていただきます。わが社では、お客様のニーズにより電気工事から空調、給排水、計装、建築リフォーム、そして電気保安管理とサービスを拡大し、ワンストップでご提供しています。真面目一筋の社員と技術力の高い協力会社様とタッグを組み、親切丁寧にご対応いたします。わが社は工事のやりっ放しは決して致しません。工事お引き渡し後も遠慮なくお声掛け頂ければ、出来る限り対応させて頂きます。例えコンセント一個の増設や、換気扇の修理、エアコンの点検でも結構です。ワンストップサービスで喜んでスピード対応させて頂きますし、緊急時は24時間365日いつでもどこにでも駆けつけます。『困ったら、フィデス』直ぐご連絡ください。わが社は、お客様の施設を“永久にメンテナンス”し“安心と安全”をお届けすることをお約束します。
但し、敢えて勇気を持って、お願いしたいことが御座います。会員大会で決議されたように、少子高齢化による技術者不足、又、3Kと揶揄される労働環境を、建設業界一丸となって改善しないことには、技術者不足によりお客様施設の永久メンテナンスも絵空事に終わってしまいます。何卒、緊急時以外は、社員の労働環境改善の為に、余裕を持った工程によりご発注を頂けますようお願い申し上げます。