FIDESレター 2021年7月号
LANとはどういうものか、そしてLANケーブルについて特集
パソコンからサイト閲覧や書類印刷など行っていると必ず目にする『LAN』という言葉、詳しくご存知でしょうか。今回はLANとはどのようなものなのか?そしてLANの構成に必要なLANケーブルについて特集します。
LANとWAN
『LAN』【Local Area Network(ローカルエリアネットワーク)】は、限られた範囲内にあるコンピュータや通信機器、情報機器などをケーブルや無線電波などで接続して、相互にデータ通信できるようにしたネットワークのことです。室内あるいは建物内程度の広さで構築されるものを指すことが多く、オフィスなどのネットワークにおいては『社内LAN』、家庭でのネットワークは『家庭内LAN』などと呼ぶことが多いです。また、LANと似ているものでWANというものがあります。WANとは、【Wide Area Network】の略で広い範囲のネットワークでだれでもアクセス可能なネットワークです。つまり、インターネットを指します。WANは通信事業者(プロバイダー)が構築を行います。プロバイダーと契約することでWANへのアクセスが可能になります。
有線LANと無線LAN
銅線や光ファイバーなどを用いた通信ケーブルで機器間を接続するものを『有線LAN』、電波などを用いた無線通信で接続するものを『無 線LAN』と い い ま す。有 線LANは端末と回線をLANケーブルで直接繋いでいるので、契約している光回線の良さを最大限に生かす繋げ方になります。有線LANは常に安定した状態でネットに繋がっているので、データが重くなる動画やオンラインゲームに向いています。また、トラブルが起きた時には、有線LANだと目に見えるので確認が簡単で原因を早く突き止めることが出来ます。有線LANに有効な端末は、オンラインゲーム機やデスクトップのパソコンになります。無線LAN(Wi-Fi)は宅内まで配線された回線をWi-Fiルータで無線に変換してインターネットに接 続します。配 線部分はWi-Fiルータ部分の周辺だけになるので、配線がゴチャつかないスッキリとした環境になります。また、無線LAN(Wi-Fi)は手軽にネットが繋がることから、スマホやタブレット、ノートパソコンなど、持ち運び出来る端末に有効です。
LANケーブルの基礎知識
インターネットを接続するための通信線として必要不可欠なLANケーブル。一体どんな種類があるのでしょうか?
LANケーブルの形状
スタンダードタイプ
スタンダードタイプは太い導線を使用しており、電気的特性(ノイズに対する強さなど)に優れている点が利点です。長距離の配線をする際はスタンダードタイプがおすすめです。
スリムタイプ
極細タイプは、狭い場所でも配線しやすいのが特徴です。ケーブルが混雑している環境でも扱いやすく、また、ケーブルが比較的柔らかいため、曲げやすいところも利点となっています。
フラットタイプ
フラットタイプは形状が平たく薄いため、カーペットやドアの下などに通す際にも便利でおすすめです。室内の外観を損なわずに使えるところがポイントです。
LANケーブルのカテゴリ
LANケーブルは『カテゴリ』と呼ばれる種類があり、適合する規格や速度により対応するカテゴリが異なります。(右記表参照)LANケーブルには互換性があり、例えばCAT6とCAT5eが混在していてもネットワークの使用は可能です。しかし下位互換性があるため、ネットワークを構築しているほとんどのLANケーブルがCAT6であっても、ある一部分のケーブルだけがCAT5eであれば、ネットワーク全体の通信はCAT6ではなくCAT5eの性能しか発揮することができません。また、LANケーブルと接続する機器(モデム・ルータ・ハブ等)にも対応する規格性能があるため、構築する際は注意が必要です。
フリートーク・コラム「故きを温ねて新しきを知る」
Fides Freetalk Formation
令和という時代を迎え、新しい紙幣が二〇二四年に発行されることが発表されてから二年が経ちました。約二十年ごとに行われている紙幣刷新は、偽造防止が大きな理由となっております。みなさんご存知のように、今回紙幣の肖像画に採用された人物は、一万円札は渋沢栄一、五千円札は津田梅子、千円札は北里柴三郎であり、なかでも一万円札は、一九八四年に聖徳太子から福沢諭吉になって以来、四十年ぶりの人物変更となります。発表当初、渋沢栄一って誰?何をした人?と思った方は少なくなかったのではないでしょうか。かくいう私もその一人でした。しかし、今回の紙幣刷新に伴って『渋沢栄一』という人物が注目され、各メディアによってその人物像を紹介、そして大河ドラマなどに登場することにより、彼が生涯成し遂げたことの大きさを徐々に知ることになりました。
近代日本経済の父といわれる渋沢栄一は、明治~昭和初期にかけて、世界文化遺産である富岡製糸場の建設をはじめ、多くの企業を設立し、経済の発展に力を尽くしました。他にも、みずほ銀行の前身となる日本初の銀行『第一国立銀行』を設立。東京証券取引所や東京商工会議所の前身も作っており、当時進んでいたヨーロッパの経済制度を日本に導入した重要な人物です。彼が関わった事業は全部で五百にも上るといわれています。
大河ドラマ『晴天を衝け』ではまだ物語の中盤に差し掛かったところですが、劇中の渋沢栄一の活躍には目を見張るものがあります。目先の利益にとらわれず、工夫や改善提案を積極的に行い、新しいことへのチャレンジを繰り返して成果をあげていきます。成果をあげて信頼を得て、信頼を得ることが次のステップアップへ繋がります。彼の幼い頃の経験が活きており、机上の空論より体験が大事なのだと改めて感じました。これは私たちが仕事をする上でも、人として生きていく上でも大事なことではないでしょうか。
余談ですが、渋沢栄一は将棋が強く、福沢諭吉とも勝負をして勝ったことがあるそうです。このときは将来お札の顔を引き継ぐことになるとは二人共想像しなかったことでしょう。
温故知新、故きを温ねて新しきを知る。先人の知恵に学ぶことは多いと思いました。私もお客様や周囲の人々から信頼を得て、人としてもステップアップできるように日々努力を重ねたいと思います。
今月の担当は…
取締役マネージャー 小林 裕
それってドーシテ?「こんにゃくのドーシテ?」
代表取締役社長 細矢 充
“信頼”と“最新”を融合させ、灯台もと照らす
故郷の勝浦灯台は高さ、光達距離共に千葉県一だそうだ。百年以上もの間、岬の先端から行き交う船に光を発し続けてきた、その堂々たる佇まいには畏敬の念さえも感じる。灯台の主な役割は、船舶の安全かつ効率的な航行をサポートすることであり、その光を頼りに他船との接触や危険個所を回避して安全な航行をするための道標である。ときとして、灯台の光は、暗闇の海原を航行する不安を和らげるし、帰港を迎える安堵の灯火となり、船乗りの心の拠り所でもあるのだ。
ところが近年、自動操舵で安全、確実に目的地に導いてくれるGPSの普及によりその役割を終え、閉鎖される灯台もあるという。何とも寂しい限りだが、安心や安全、利便性を求めるうちに、知らず知らずに何か大切なものを失っているような気がしてならない。自動運転や免震構造、再生可能エネルギーなど安心や安全を追求する人類の欲求には限りがなく、その追及は貪欲でさえある。AIやスパコンを駆使した演算処理速度は人間の能力を遥かに超え、最早比較すら意味を持たない程進歩している。
このような技術は医療にも応用され、生命の安全や生活の安心を守ることに人類が本気で取り組んできたことにより、近年では不治と言われたアルツハイマー病の薬も開発されている。まさしく“元気な人生百年”は現実となり、もはや「働き方改革」から「生き方変革」に局面が変わって来たと言うことだろう。但し、人生百年の航路にGPSは存在しない。それでは、暗闇の、明日の行方も分からない人生を有意義に生き抜くためには何を頼りにすればよいのだろうか。自らの心の中に道標となる灯台を建てるのだ。それは「夢」であり「目標」だ。それを具現化することで心が踊り、ワクワクして楽しいものとなるだろう。その灯が消えない限り、健康で心豊かな人生を歩み続けられるに違いない。
わが社も、お客様に安心・安全で快適な建築・生産設備をご提供することを使命として『100年企業』を目指している。しかし近年は、施工技術や機材のクオリティが高まり、納入品質で差別化することが大変難しくなってきた。設備機器においてもAIやIoTなど最新のテクノロジ-を駆使し、あの手この手と多機能化されている。また、お客様の要求も脱炭素社会に向けた省エネ、情報通信、遠隔監視・制御、セキュリティ等と多岐に亘って複雑化している。
そんな変化の時代だからこそ、創業以来、お客様にお育て頂いた“信頼の技術”と“最新の技術”を融合させ、わが社独自のサービスを創りだす、他にもお客様のお役に立てる方法はないものか、全社を挙げてプロジェクトを立ち上げる、そんな取り組みも開始した。緊急時の『24時間365日応動サービス』と、どのようなご要望にもお応えできる『ワンストップサービス』を更に磨き込み、そして、お客様の見えない問題を“照らし”出して解決する『ソリューションサービス』で、お客様施設の設備を永遠にお守りする。お客様との密接な関係性を築き上げ、『信頼』の絆を深め、お客様の『安心で安全な航海』をご支援させて頂きたいと、改めて強く心に誓った。