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FIDESレター

二次災害に要注意!地震と電気火災-FIDESレター【2024年2月号】

FIDESレター 2024年2月号

二次災害に要注意!地震と電気火災

二次災害に要注意!地震と電気火災

この度の令和6年能登半島地震により犠牲となられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、
被災された皆様、また、ご家族・関係者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。

地震による火災の過半数は電気が原因

地震が引き起こす電気火災とは、地震の揺れに伴う電気機器からの出火や、停電が復旧したときに発生する火災のことです。この電気火災の危険性が一般的に知られるようになったのは、1995年1月に発生した阪神・淡路大震災の時からです。この地震による主な建物被害は、揺れによる倒壊と火災による焼失であると言われていますが、出火原因が判明している建物火災のうち、約6割が電気火災によるものと言われています。また、2011年3月に発生した東日本大震災においても、火災の出火原因のおよそ6割強が電気による火災が原因とされています。

大規模地震時における火災の発生状況

こうして起きる、地震の電気火災

暖房器具と可燃物

暖房器具と可燃物

地震により暖房器具の上にカーテンが被さり、電気が復旧した際に暖房器具の電源が入り、カーテンより発火した。

電気コードの損傷

電気コードの損傷

地震により倒れてきた家具で電気器具の電気コードの被覆が破れ、電気が復旧した際に短絡(ショート)し、発火した。

電気火災の発生には様々なケースがありますが、主に発熱する電気器具(暖房器具など)や、配線器具(電気コード・コンセントプラグなど)、が原因であることが多いとされています。地震による電気火災の怖さは、人が全て非難してしまった誰もいない場所で電気が再通電されることにより、同時多発的に火災が発生してしまう所にあります。人々が避難している間は無人なので、火災が起きた際の初期消火が行えず、周りに可燃物がある限り、燃え広がり続けてしまいます。一軒の住宅から始まって、やがて周囲一帯が焼野原になってしまう、というような可能性も十分にありえるのです。

地震による電気火災を防ぐためには

通電火災を防ぐには、日頃の地震に対する備えと注意が必要です。例えばヒーターなどの暖房器具のそばに燃えやすいものを置かない、使っていないコンセントのプラグは抜いておく、などの心掛けがあります。また、地震が起きてから屋外に避難する際には、必ずブレーカーをオフにしましょう。他にも、電力会社からの電気が復旧し、電気製品の使用を再開する前に、機器の変形や破損、機器への水の侵入などの異常がないかを確認しましょう。異常があった場合、漏電やショートの原因となり、大変危険です。

通電火災を防ぐポイント

普段から使い電気製品の電源プラグは、あらかじめコンセントから抜いておく(プラグの清掃も忘れずに)

普段から使い電気製品の電源プラグは、あらかじめコンセントから抜いておく(プラグの清掃も忘れずに)
電気ストーブなどの電熱器具の周りには、衣類や布団などの燃えやすいものや、水気のあるものは置かない

電気ストーブなどの電熱器具の周りには、衣類や布団などの燃えやすいものや、水気のあるものは置かない

地震が発生して屋外へ避難するときには、分電盤のブレーカーをオフにしてから建物を出る

地震が発生して屋外へ避難するときには、分電盤のブレーカーをオフにしてから建物を出る

電気が復旧してから電気製品の使用を再開する前に、機器に異常がないかを確認する

電気が復旧してから電気製品の使用を再開する前に、機器に異常がないかを確認する

感震ブレーカー設置のおすすめ

感震ブレーカーは、地震が発生したときに設定値以上の揺れを感知した際、ブレーカーやコンセントなどの電気を自動的に止める器具です。感震ブレーカーの設置は、不在時やブレーカーを切って避難する余裕がない場合でも、電気火災を防止することができます。

設置助成制度も活用しましょう!

分電盤タイプ(内蔵型)

分電盤タイプ(内蔵型)

分電盤に内蔵されたセンサーが揺れを感知し、ブレーカーをオフにして電気を遮断します。

約5~8万円(標準的なもの)

電気工事が必要

分電盤タイプ(後付型)

分電盤タイプ(後付型)

分電盤に漏電プレーカーが設置されている場合に、感震機能を外付けすることができるタイプです。

約2万円

電気工事が必要

コンセントタイプ

コンセントタイプ

コンセントに内蔵されたセンサーが揺れを感知し、電気を遮断します。

約5,000円~2万円

電気工事が必要なタイプと、コンセントに差し込むだけのタイプがある

簡易タイプ

簡易タイプ

ばねの作動や重りの落下によりブレーカーをオフにして電気を遮断します。

3,000円~4,000円程度

電気工事が不要

内閣府・消防庁・経済産業省発行『感震ブレーカー普及啓発チラシ』より引用・作成

感震ブレーカー導入時の注意

感震ブレーカー導入時の注意

分電盤タイプの感震ブレーカーなどのように、地震発生時にすべての電気を遮断するものについては、医療機器などへの影響が考えられるため、設置にあたっては充分な注意が必要です。また、夜間に地震が発生した場合、感震ブレーカーが差動して照明が消えることにより、屋外への迅速かつ安全な避難の妨げになる事も考えられるため、停電時に自動で点灯する保安灯の設置をおすすめします。感震ブレーカーの購入・設置にあたっては建物などの環境に適したものを選ぶ必要があります。分電盤タイプなどの電気工事が必要なものについては、弊社等の専門業者へご相談ください。

感震ブレーカー導入時の注意

感震ブレーカー等の性能評価ガイドラインに基づく、性能評価を行う団体及び製品に付される認証マークについては、認証制度があります。(右図参照)各認証制度において所要の性能の確認が行われた感震ブレーカー等の具体的な製品名、型式等については、それぞれの団体の問い合わせ先にてご確認下さい。

感震ブレーカー規格

フリートーク・コラム「地震大国・日本に住むわたしたちにできること」

Fides Freetalk Formation

二〇二四年一月一日、新年を迎えた一六時過ぎ、自宅でゆっくり過ごしていると突然携帯電話が鳴り、「緊急地震速報”能登半島沖で地震発生、強い揺れに備えてください」と画面に映し出されました。「能登の方なら距離も結構離れているし、千葉ではそんなに影響はないだろう。とはいってもそんなに大きな地震ではないのだろうな」とテレビを見ていると、すぐに画面が緊急報道に切り替わり、『石川能登地方を震源に最大深度7の地震が発生』『能登地方には大津波警報』『日本海側の各地に津波警報、注意報』と表示されました。テレビでは各局が正月の特番から一斉に緊急報道に切り替わり、「津波!避難!」「つなみ!にげて!」、「EVACUATE!」などと当該地域の人々に避難が呼びかけられました。時間が経過するとテレビやインターネットを通して各地の被害状況がどれだけ甚大だったか分かるようになり、地震直後の町の状況や津波の被害、火災など報道で目にすると心が痛くなりました。


二〇一一年三月十一日に発生した東日本大震災はみなさん記憶に残っていることでしょう。当日、私は千葉市内で病院の屋上に設置されたアンテナ調査を実施していました。調査が終了し、エレベーターで外に出た直後でした。大きな横揺れが襲い、立っているのもままならない状態だったのを覚えています。道路は波うち、先程いた病院の窓ガラスが割れ女性の悲鳴が聞こえ、先程までいた病院の屋上に設置された避雷針は左に右にと大きく揺れ、まるでメトロノームのようにリズムを刻んでいました。その後、携帯は不通が続き、スーパーやコンビニからは食料が無くなり、余震に怯えながら何日か眠れない夜が続いたのを思い出しました。あの地震から今年三月で早十三年を迎えます。私たちが住む日本は地震大国とされています。国土技術研究センターの統計によると二〇一一年~二〇二〇年の間にマグニチュード6・0以上の地震は全世界の17・9%が日本周辺で発生しているとのことです。二〇二三年以降、日本国内で発生すると予測されている巨大地震には『日本海溝・千鳥海溝地震』、『首都直下型地震』、『南海トラフ沖地震』などがあります。人口集中地帯である東京とその近郊を震源とする首都直下型地震では、百兆円近い経済的損失が発生すると言われており、GDPの約二割に達すると試算されています。また、地震発生後は首都中枢機能への影響が大きいことから、日本政府は事前防災・発災時の備えを推進しています。


では私たちは地震への備えとしてどのようなことが事前にできるでしょうか。まずはライフラインが途絶したことを想定して、水や食料を備蓄しておくこと(最低三日間、可能であれば一週間分の水と食料を用意しておくことが推奨されています)や、避難場所やルートの確認、いざというとき迷わないための「日ごろからの訓練」を怠らないようにすることが大切だと思います。地震はいつ・どこで・どのぐらいの大きさで起こるのか予測することが難しいといわれています。だからこそ日ごろからの備えや訓練が重要だということが分かります。


おわりに今回発生した令和六年能登半島地震により、被害を受けられた皆さまに対しまして、心よりお見舞い申し上げますと共に、皆さまの安全と、被災地の一日も早い復興を心からお祈り申し上げます。

今月の担当は…

営業チーム マネージャー
筒井 知明

営業チーム マネージャー 筒井 知明

それってドーシテ?「5円玉と50円玉のドーシテ?」

5円玉と50円玉のドーシテ?

代表取締役社長 細矢 充

フィデス社長コラム ビジネスパートナーファースト

能登半島地震の犠牲者にお悔やみを申し上げるとともに、被災地の皆様に心からお見舞いを申し上げます。また、一日でも早い復興をお祈りいたします。

先日、相互協力会の新年交流会が4年ぶりに開催され、歴代会長から若い会員まで一堂に会し、幅広く親交を深めることが出来ました。また、この交流会の会費は『能登半島地震』の災害義援金として寄付されることになりました。有事の際は“もやいの精神”で一致団結できるこの協力会を誇りに思います。

フィデス相互協力会は、わが社がまだ城南電設企業であった1989年に『城南相互協力会』として設立され、36年目を迎えます。創業者は、協力会社様を『下請け』と呼ぶことを嫌い、下請構造の建設業界の中でも、対等なビジネスパートナーであるという思いの表れから『相互』との名を付しました。これも、わが社に関わるすべての人々は、家族同然である、と言う未来永劫変わらない企業文化の表れです。創業以来、協力会社様各社が得意な分野を生かし、協力していただくことで今日の『フィデス』が存在しており、電気、通信、空調、衛生、計装、建築内装、保安管理のスペシャリスト達が集まることで、今日の『ワンストップサービス』が確立されています。緊急時24時間365日対応や、お客様のお困りごとについてはどのような要望にも対応するというこのサービス体制は、相互協力会の皆様との連携や、協力なくして成立しません。全ては、ビジョンや価値観が共有されているからこそ、成せる業であると確信しています。

しかし喫緊の課題は人材不足、技術者不足です。切羽詰まった業界の意識改革により、職場環境は改善の兆しが表れ、労災事故も減り、デジタル化、機械化によって生産性も向上し始めました。建設業界は漸く、きけん、きつい、きたない、『3K』から脱皮し、高収入で長期の休暇が取れ、恰好良く、希望に溢れた職場、『新4K』の実現に近づいています。安全で健康に働け、遣り甲斐と生きがいを感じられる職場になれば、多様な人材も増えていくでしょう。このような明るい未来を実現するには、お客様により高い価値をご提供することが大切です。スキルを高め効率的に業務を進める、協力会社様と共に『適正な利益』を産み出し、『豊かな時間』創り出すことにあります。

受注する段階から協力会社様の繁閑や対応能力、現場までの移動距離等も考慮し、無理な作業にならない受注の判断や、お客様の要求事項をきちんと理解し、ご納得頂ける施工方法により、協力会社様の特徴や得意技を活かしたサービス体制を構築します。勿論、お客様から頂いた生の声や評価を協力会社様と共有し、お客様への対応力やスキルの向上を図り、お客様の満足度を高めます。

2024年から建設業の時間外労働時間が規制されます。お客様、協力会社様、わが社の社員の『トリプルウイン』になれる働き方に挑戦し、最高なパフォーマンスをお届けすることをお約束いたします。

hosoya
設備DEQ
編集後記
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