FIDESレター 2024年8月号
夏のエアコン Q&A
エアコンの運転は、『つけっぱなし』と『こまめに入切』どっちが良い?
外気温や運転時間によって変わる!状況や生活スタイルに応じて使い分けましょう。
外の気温が高い時間帯は、つけっぱなしの方が消費電力が少ない
エアコンは、運転開始直後に最も多く電力を消費します。これは外気温と設定温度の差が大きいためで、自転車のこぎ始めに体力を使うのと同じようなイメージです。そのため、エアコンはこまめに入り切りするよりも、つけっぱなしの方が節約になることがあります。これは、室内温度を一定に保つためには少ない消費電力で済むからです。外出の度にエアコンをオフにすると、室温が上昇し、帰ってきて再度オンにする度に多くの電力を消費する「強運転」になってしまうためです。
あまり暑くない時間帯は、こまめに消した方が消費電力が少ないことも
外出する時刻や時間の長さを考慮せずにつけっぱなしにしていると、こまめに入り切りするより消費電力量が多くなることもあります。パナソニックの実験によると、外気温が35℃以上の猛暑日の場合は室温が上昇しやすいため、「つけっぱなし」運転の方が省エネになりますが、外気温が30℃程度であれば室内温度がそれほど上がらないため、「こまめに消す」運転の方が電気代の節約につながることが分かりました。外気温があまり高くない場合や夜間は、30分程度の外出でもオン・オフをした方が良いでしょう。
つけっぱなし運転もやりすぎないこと
消費電力が少ないからといって24時間つけっぱなし運転をすると、エアコン本体のモーターやコンプレッサーに負荷がかかってしまいます。1日のうち暑くない時間帯に数時間はエアコンを休ませることをおすすめします。
あまり節電にこだわりすぎずに、快適に過ごすようにすることも大切です!
エアコンの『冷房』と『除湿』にはどんな違いがあるの?
冷房は『温度』を、除湿は『湿度』を下げることを目的としています。
冷房も除湿も基本的には同じ働きをする
冷房機能と除湿機能は基本的に同じように空気を冷やし、どちらの場合も空気中の水分は冷やされて結露し、水となって室外に放出されます。冷房機能で運転しているとき、エアコンは設定された室温になるように冷房運転を行います。一方、除湿機能には「弱冷房除湿」「再熱除湿」の2種類があり、除湿機能で運転している場合には、湿度が目標の値になるまで運転を行います。
▼弱冷房除湿
部屋の温度を下げつつ(冷房しつつ)部屋の湿度も下げます。湿度を下げるために冷やされた空気をそのまま室内へ戻しています。
▼再熱除湿
部屋の温度を下げないよう、湿度だけを下げます。湿度を下げるために冷やされた空気を再度暖めてから室内へ戻しています。
※多くのエアコンには「弱冷房除湿」が搭載されていますが、中~高価格帯の機種の一部には「再熱除湿」が搭載、もしくは「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の切替ができる機種があります。
除湿機能の方式は、エアコンのカタログなどで確認することができるので、お使いのエアコンの除湿方式を調べてみましょう!
「冷房」「弱冷房除湿」「再熱除湿」の比較
部屋の湿度も気温も下げたいときに弱冷房除湿を使いましょう。梅雨など湿度が高い時期の、気温が高めの日などにおすすめです。
電気代:小
真夏など気温が高い時期は、部屋の温度を下げることを最優先にするため、冷房を使うことをおすすめします。
電気代:中
再熱除湿は、部屋の湿度だけを下げたいときに使いましょう。梅雨など湿度が高い時期の、気温が低めの日などに使いましょう。
電気代:大
夏場のエアコンの節電ポイントを教えて!
エアコンにかかる余計な負担を減らしましょう!
エアコンに負担をかけないことが省エネに繋がります
一般的なエアコンは、部屋の中の空気の熱を外に運び出すことで、部屋を冷やしています。その過程を邪魔しない、エアコンに負担をかけないようにすることが大切です。
空気の通り道をふさがない
フィルターをこまめに清掃
サーキュレーター(扇風機)の活用
フリートーク・コラム「健康な体づくり」
近年は健康志向やランニング、トレーニング人気の高まりを受け、健康管理の一貫としてトレーニングに励んでいる方も多いのではないでしょうか。私もランニングをしたり筋トレをしたり、定期的に運動する習慣を大切にしています。数年前ですが、友人に誘われ『スパルタンレース』という大会に出場しました。トレーニング好きの方はご存じの方もいらっしゃると思いますが、スパルタンレースとは、障害物コースを含む耐久レースの一種で、体力、持久力、そして精神的な強さを試すことを目的とし、アメリカで二〇〇七年に創設されたレースです。今では世界四十カ国・年間百七十レース以上が開催されており、世界最高峰最大級の障害物レースと言われています。日本では二〇一七年五月に初開催されたのが始まりです。
スパルタンレースの特徴は、各競技それぞれに五キロ~二十一キロ以上のランに加え、二十~三十個の障害物が設置されており、それらを参加者の肉体のみで乗り越え、ゴールを目指すタフなレースです。種目は難易度によって競技内容が異なり、全長五キロの「スプリント」、十キロの「スーパー」、二十一キロの「ビースト」と名前が決まっています。千葉県では東京ドイツ村で今年の六月に開催され十キロのスーパーに参加し無事完走致しました。十キロのコースには初めて参加しましたが完走までに三時間半程度かかり、結構しんどかったです。開催場所は全国様々ですが、施設を設置する為に大きな会場が必要となる為、開催場所はある程度限られてしまいます。近場では茨城県のこもれび森のイバライドなどで開催されています。
こう言う話をすると本気でレースに参加する人向けの大会かと思われがちですが、そんな事ありません。一番の特徴はチームを組んで仲間同士で助け合いながら、障害物を超えていける事です。自分でチームを作ることができ、数人から数十人まで多くのチームがあります。コスプレをして参加するチームや親子で参加する人、イベント感覚で仲間と楽しく参加している人がたくさんいます。芸能人や格闘家など有名人も参加しており私も最初は興味本位で参加しました。怪我しないように少しだけ、トレーニングをつめば誰でも参加できるレースだと思います。障害の難易度を抑えた「キッズレース」もあり、初級者から上級者、あるいは年齢を問わず、誰でも参加できます。
何か楽しいイベントないかなと思われる方、ぜひ参加してみると楽しいと思います。幼少期にアスレチックで遊んでいた方も多いのではないでしょうか。大人になってもそれが体験できる、大人のアスレチックです。沖縄でも開催されているみたいなので、観光がてらご当地ならではの沖縄のレースにもいつか参加してみたいと考えてます。
何をするにも健康第一です。興味を持たれた方、健康な体づくりの一貫としてぜひ一緒に参加しましょう。
今月の担当は…
空調衛生施工管理Nチーム チームリーダー
中山 健
それってドーシテ?「ラムネのドーシテ?」
代表取締役社長 細矢 充
フィデス社長コラム
『経営の原点』から並木鷹男会長を偲ぶ(2)
確固たる『顧客第一主義』に出会い、もう、迷いがなかった。中小企業に好不況はない、あるのは良い経営か悪い経営だ、との教えに、いつの時代にも原理原則に勝る経営はない(経営の原点原文)
初めて目にする経営計画書。太文字で書かれた『基本方針(1)お客様第一主義』に強烈なインパクトを受けました。並木社長は、「お客様第一主義を徹底するためなら、社内がいくら混乱してもいい。お客様は我儘なものだ。お客様に右を向いていろと言われたら、いつまでも右を向いているんだ!」と極論を力説しました。「お客様なくしてわが社の存続はない。われわれの豊かな生活もあり得ない。われわれが提供する価値を必要としてくれるお客様があってこそ、われわれの豊かな生活が成り立つんだ」と加え、「お客様第一主義は、社員第一主義の具現化である」と続けました。その一言で我々社員のお客様対応は一変したと記憶しています。
たしかに社内は混乱しました。「仕事を頂けるお客様以外にも郵便配達や宅配の方までもがお客様である」と話し、来社のお客様には立ち上がって『いらっしゃいませ』と全社員でお迎えしました。当時、お客様が喜ぶことは何でもする風潮も生まれ、創業当時から長いお付き合いのあるお客様も、価格競争を強いられるお客様も同じ対応となってしまったのです。中にはお客様の要求事項が鉄仕様のボックスであるにも関わらず、ステンレス製仕様のオーバースペックな商品を提供してしまう社員も出てきました。
勘違いのお客様第一主義は労働時間や工事原価にも影響し、社員の中からは不満の声も聞こえ始め、離職を選ぶ仲間もいました。“おいコラ電気屋”と不遇な扱いを受ける下請けから脱却し、良いお客様を増やし、社員の幸せを求め、良い会社にしようと必死だった並木社長の真意を全社員が理解できていなかったのでしょう。それでも、一倉先生の教え『小さな面倒な工事が経営を安定させる』を信じて、『仕事を断ることが出来るのは経営判断できる社長だけである』とお客様第一を貫き続けました。時には、事務用品の納品から蜂の巣の除去まで、お客様のどんな要望にも応えました。いまでもその精神は変わらず、電話対応、接客、提出書類、現場での対応まで、すべてはお客様の要求には最優先でお応えしています。
少額な工事で、売上を確保するには相当数の案件を受注し完成することは並大抵なことではありません。手間暇がかかりますが、顧客対応力が評価され、電気設備工事に加え、新たに空調設備のメンテナンスや工事をご依頼いただけるように変化してきました。結果として、空調・衛生設備工事、計装、保安管理、建築リニューアルまでのわが社独自の『ワンストップサービス』が生まれたのです。長い年月をかけて醸成されたお客様第一対応が、1億円を超える大規模工事においても、競争なしの特命でのお仕事に繋がっています。お客様第一主義で経営が安定することが実証できたのです。
さて、社員第一主義への具現化は一体どうなったのでしょうか?こちらは後日ご報告します。その前に、次号では、わが社の活動の原点である『環境整備』の舞台裏をお話しします。 (次回へ続く)